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目の症状と神経疾患(2)

  • #脳神経内科

眼を動かす神経や筋肉が障害されると、ものが二重に見えてしまいます。これは複視と呼ばれる症状です。目を動かす神経には動眼神経、外転神経、滑車神経があり、いずれの神経が障害されても、複視が出現します。多いのは動眼神経麻痺で、通常は片方の目に生じます。患側の眼球は外側に偏倚し、内転や上下転はできなくなります。また上まぶたは垂れ下がり(眼瞼下垂)、瞳孔は散大し、対光反射は消失します。動眼神経麻痺の原因として、腫瘍や動脈瘤による動眼神経の圧迫、脳幹梗塞などの脳幹病変があります。まれに糖尿病で動眼神経麻痺を生じることがありますが、この場合は瞳孔異常を伴いません。

重症筋無力症でも複視と眼瞼下垂がみられます。両側性のことが多いのですが、その程度に左右差を認めることが多く、片側性のこともあります。また眼咽頭遠位型ミオパチー、筋強直性ディストロフィー、ミトコンドリア脳筋症などの筋肉の病気でも複視や眼瞼下垂がみられます。

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