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感覚障害(3)

  • #感覚がない
  • #脳神経内科

脳や脊髄よりも末梢レベルで感覚神経が障害されると、神経痛や末梢神経障害が出現します。色々な病気がありますが、ここでは2つ提示します。

  • 三叉神経痛

顔面に数秒間持続する耐え難い疼痛発作が出現します。俗に顔面神経痛と呼ばれていますが、正しくは三叉神経痛です。中高年に多い病気で、多くの場合、三叉神経の近くを走行する動脈が動脈硬化によって蛇行し、神経を圧迫することによって生じます。薬物療法や神経ブロックを行いますが、効果不十分な場合は、手術によって動脈による三叉神経への圧迫を除去することもあります。

  • 帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹は水痘(水ぼうそう)と同じウイルスによって起こります。ほとんどの人は幼少期に水痘にかかりますが、水痘治癒後もウイルスは消失せず、末梢神経の神経節と呼ばれる部分に潜んでいます。なんらかの原因で免疫力が低下するとウイルスは再活性化し、帯状疱疹を発症します。神経の走行に沿って帯状に小さな水疱がたくさん出現し、痛みを伴います。体表のどの部分にも起こりますが、通常は左右どちらか片側であり、同時に2ヶ所以上に出現することはほとんどありません。抗ウイルス薬、消炎鎮痛剤などを用いて治療しますが、高齢発症、皮膚病変が重度だったり、治療開始までに時間がかかってしまった場合には、皮膚症状が改善しても痛みが残ることがあり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。帯状疱疹後神経痛は難治性で、長期にわたり薬物療法やペインクリニックを行う必要があります。

帯状疱疹の予防には、主に50歳以上の方を対象としたワクチンがあります。

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