感覚障害(1)
- #脳神経内科
感覚神経が障害されると、知覚低下~消失、知覚過敏、しびれ感や痛みなどの異常知覚が出現します。感覚神経は中枢神経と末梢神経より構成されますが、損傷部位によって症状の出方は異なります。臨床的には大脳~脳幹、脊髄、神経根(脳や脊髄から神経が出たところ)、末梢神経に分けて考えます。
大脳~脳幹の病変では病巣と反対側の半身に感覚低下、異常知覚を生じます。小病変の場合、病巣と反対側の手と口唇周囲に限局して感覚障害を生じることがあります(手口感覚症候群)。感覚神経の中枢である視床に病変を生じた場合、非常に不快な持続性疼痛が出現することがあります(視床痛)。痛みのある部位自体には痛みの原因となるものはないため、消炎鎮痛剤を投与しても効果はほとんどありません。治療法として、神経障害性疼痛治療薬やペインクリニックがあります。