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アルコールと神経障害(2)

  • #脳神経内科

長期間にわたるアルコール過剰摂取によって、中枢神経に障害を生じることがあります。代表的な病気としてウェルニッケ脳症と、これに続発して起こるコルサコフ症候群があります。これらは脚気と同様、ビタミンB1欠乏が原因です。ウェルニッケ脳症では昏迷状態(茫然として周囲の働きかけにまったく反応しない状態)、眼球運動障害、歩行時のふらつき、めまいがみられます。数日間で歩行不能となり、うとうとすることが多くなります。さらに進行すると昏睡、ショック状態に陥り、ついには死亡します。早期に診断し、迅速な治療がなされれば速やかに改善しますが、治療が遅れると後遺症(コルサコフ症候群)を残します。

コルサコフ症候群では重度のエピソード記憶障害がみられます。新しいことを覚えられなくなり、時間や場所も分からなくなります。古い記憶は保たれますが、比較的最近の記憶は失われてしまいます。また記憶を埋めるために作り話をすることもあります。

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