medical

診療のご案内

せん妄

  • #脳神経内科

ご高齢の方にみられる認知症と鑑別を要する病態として、「せん妄」があります。せん妄は急性~亜急性に発症する意識障害です。意識レベルは軽度~中等度低下しており、注意集中は困難で、錯覚や幻覚(幻視が多く、小人や小動物、虫などが見える)、妄想が出現し、睡眠覚醒のリズムも崩れています。不安や焦燥が強く、ささいなことで興奮したりします。行動にはまとまりがなく、独り言もみられます。症状には日内変動があり、日中は軽快し、夕方から夜間にかけて悪化します。

せん妄の原因は肺炎などの感染症、呼吸器疾患、内分泌疾患、電解質異常、術後、薬の副作用、アルコール禁断症状など多岐に渡ります。入院・入所など環境が変わった時にも出現することがあります。健常高齢者に比べると、認知症患者さんの方がせん妄を来たしやすい傾向にあります。

せん妄は可逆的な病態で、適切な処置により改善します。せん妄の原因自体への対応、薬物療法、環境整備が大事です。

感染症
求人情報