レビー小体型認知症
- #脳神経内科
レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症に次いで3番目に多い認知症で、主な症状として認知機能障害、精神症状、運動障害がみられます。認知機能障害として物忘れや注意・集中力の低下がみられますが、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症と異なり、一日のうちで時間によって認知機能障害の程度が変動することが特徴です。精神症状としては幻視がみられます。運動障害としてパーキンソン症状がみられ、体のバランスがとりにくくなり、歩こうとしても足がすくんでしまい、転倒を繰り返します。睡眠時行動異常、嗅覚障害、便秘、血圧変動・起立性低血圧などもみられます。ドネペジル塩酸塩が有効であることが多く、認知機能の改善と介護負担の軽減が期待できます。パーキンソン症状に対しては、レボドパ製剤を使用します。精神症状に対して抗精神病薬を使用した場合、副作用が出現することがあるため、非定型抗精神病薬という副作用の出にくいお薬を使います。