糖尿病神経障害
- #一般内科
高血糖状態が長く続くと、運動・感覚・自律神経の全ての末梢神経が障害されます。もっとも多いのは感覚神経の障害で、糖尿病患者さんの約30%にみられます。四肢遠位部、特に両足底にしびれ感や痛み、知覚低下を生じ、砂利の上を歩いているように感じたり、薄皮をかぶったように感覚が鈍くなったりします。進行するとしびれ感や痛みのために不眠をきたしたり、足の傷に気が付かずに放置したために足が腐ってしまい(壊疽といいます)、足を切断しないといけなくなることもあります。そうならないために軽症の段階から治療を始めることが大事です。一番重要なのは血糖コントロールで、ヘモグロビンA1cを6.5%未満に維持することが必要です。しびれ感や痛みに対して抗うつ薬や抗てんかん薬、塩酸メキシレチン、ビタミンB12、漢方薬を使用することもあります。なお足白癬があると、そこに細菌感染を併発することもあるので、フットケアも重要です。