一過性脳虚血発作
- #一般内科
一時的に脳への血流が悪くなり、脳の機能が低下した状態を一過性脳虚血発作といいます。発作時には半身の麻痺やしびれ感、喋りにくい、めまい、ものが二重に見える、などの症状がみられます。前触れなく突然に発症しますが、数分~数時間、長くても24時間以内に症状は消失します。1/3の方はその後何事もなく過ごされていますが、1/3の方は一過性脳虚血発作を何度も繰り返し、残る1/3の方は数年以内に脳梗塞を発症しており、脳梗塞の前兆といえる病気です。さらに悪いことに、一過性脳虚血発作に続発して脳梗塞を発症した場合は重症であることが多く、命にかかわることも少なくありません。これは大きな脳梗塞の原因となる心原性脳塞栓や重度の頚動脈狭窄病変が、一過性脳虚血発作を引き起こしていることが多いからです。一過性脳虚血発作を経験したらそのまま放置せず、早めに受診しましょう。